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工芸 · No. 33

与那国織

No. 33織物

与那国織

Yonaguni Ori

yonaguni ori · 沖縄県

与那国織は、日本最西端の島・沖縄県与那国島で生産される手織り織物。独特の絣文様と島固有の染色技法が織りなす、琉球文化の息吹を伝える伝統工芸品。

産地
沖縄県
分類
織物
素材
絹 · 綿 · 藍
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

与那国島における織物の歴史は古く、琉球王国時代から島の女性たちによって受け継がれてきた。島は古来より台湾や中国大陸との交易路に位置していたため、大陸や東南アジアの織物文化からも影響を受け、独自の意匠と技法が育まれた。薩摩藩の支配下に置かれた時代には、貢納布として琉球王府へ上納する織物の生産も課せられ…

其の二素材

綿植物染料

与那国織の主要素材は絹糸および綿糸で、かつては島内で栽培された植物由来の繊維も用いられていた。染色には島に自生する植物染料が伝統的に使われており、福木(フクギ)やテカチ(八重山藍)などの植物から抽出した天然染料が色彩を生み出す。これらの植物染料は、気候や土壌の影響を受けた独特の色合いを持ち、化学染料…

其の三技法

与那国織は、手織り機(地機または高機)を用いた手織りで制作される。最大の特徴は絣(かすり)技法で、糸を織る前にあらかじめ染め分けることで、織り上がった布面に模様を浮かび上がらせる。島独自の絣文様には「カガンヌブー(かがり星)」や「ドゥタティ(縞)」などがあり、幾何学的な意匠が並ぶ。経糸と緯糸の絣を正…

其の四風土

与那国島は亜熱帯性気候に属し、年間を通じて温暖・高湿な環境が、植物染料の原料となる福木や八重山藍の生育を支えている。また、強い季節風(カーチバイ)は島の風土を特徴づけ、織物文化の閉じた独自性を育む一因となった。