工芸 · No. 36

No. 36織物
八重山上布
Yaeyama Jofu
yaeyama jofu · 沖縄県
沖縄県八重山諸島(石垣島・竹富島など)で制作される高級麻織物。苧麻を手紡ぎした糸を用い、精緻な絣模様と薄手の清涼感が最大の特徴。
- 産地
- 沖縄県
- 分類
- 織物
- 素材
- 麻 · 藍 · 植物染料
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
八重山上布の起源は琉球王国時代にさかのぼる。八重山諸島では古くから苧麻(チョウマ)の栽培が盛んで、織物は人頭税の納税布として島民に課された重要な産物であった。厳しい税制のもとで織り手たちは高い技術を磨き続け、結果として精緻な絣技術と薄手の上質な布が生み出された。琉球王府を経て日本に組み込まれた後も、…
其の二素材
其の三技法
八重山上布の最大の技術的特徴は「絣(かすり)」技法にある。糸を織る前にあらかじめ染め分け(括り染め)を施し、縦糸と横糸の絣の位置を緻密に合わせながら織ることで、幾何学的・自然的モチーフの文様を布面に浮かび上がらせる。石垣島では主に「経緯絣(たてよこがすり)」が用いられ、竹富島では「手結い絣(てゆいが…
其の四風土
八重山諸島は亜熱帯性気候に属し、年間を通じて高温多湿で日差しが強い。この気候が苧麻の生育に適しているほか、強い紫外線を活かした天日干しの工程が布の白みと風合いを生み出し、薄くて通気性の高い上布が地域の風土に根ざした必然の産物となっている。





