工芸 · No. 34

No. 34織物
喜如嘉の芭蕉布
Kijoka Bashofu
kijoka bashofu · 沖縄県
喜如嘉の芭蕉布は、沖縄県大宜味村喜如嘉を主産地とする、イトバショウの繊維から織られた伝統的な布。軽く涼やかな風合いが特徴で、沖縄の夏衣として古くから愛されてきた。
- 産地
- 沖縄県
- 分類
- 織物
- 素材
- 芭蕉 · 藍
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
芭蕉布は琉球王国時代から沖縄各地で織られており、王府への献上品や庶民の日常着として広く用いられてきた。なかでも大宜味村喜如嘉は、気候・水質・技術伝承の面で優れた条件が重なり、最高品質の産地として知られるようになった。明治以降、木綿や化学繊維の普及によって各地の芭蕉布生産は急速に衰退したが、喜如嘉では…
其の二素材
芭蕉藍
主原料はイトバショウ(糸芭蕉、学名:Musa balbisiana 系の栽培種)の葉鞘から取り出した繊維である。イトバショウは沖縄県内、とりわけ喜如嘉周辺で栽培され、収穫後に葉鞘を丁寧に剥いで繊維を採取する。繊維は部位によって品質が異なり、中心部に近い内層ほど光沢と細さに優れ上質な糸が取れる。染色に…
其の三技法
制作工程は、イトバショウの栽培・収穫から始まり、葉鞘剥ぎ、繊維の精練(煮練り)、績み(umi:短い繊維を指先でよりつないで長い糸にする)、染色、整経、機織りまで、すべて手作業で行われる。績みは熟練した指先の感覚を要する最も重要な工程で、1反分の糸を作るだけで膨大な時間を要する。機織りは高機(たかばた…
其の四風土
沖縄県大宜味村喜如嘉は亜熱帯性気候に属し、高温多湿な環境がイトバショウの生育に適している。また山間部を流れる清涼な水は繊維の精練・染色に欠かせず、豊かな自然環境が芭蕉布の品質を支えている。





