工芸 · No. 43

No. 43染色品
加賀友禅
Kaga Yuzen
kaga yuzen · 石川県
加賀友禅は石川県金沢市を中心に制作される染色工芸品で、写実的な草花模様と落ち着いた色彩、独特の「虫食い」表現を特徴とする手描き染めの着物地である。
- 産地
- 石川県
- 分類
- 染色品
- 素材
- 絹 · 米糊 · 金
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
加賀友禅の源流は、加賀藩の城下町・金沢で栄えた染色文化にある。江戸時代中期に京都の友禅染の技法が加賀の地に伝わり、やがて独自の様式へと発展した。加賀藩による文化振興の後ろ盾を得て、絵師や染師たちが写実的な草花表現を磨き上げ、京友禅とは一線を画す「加賀五彩」と呼ばれる藍・臙脂・黄土・草・古代紫を基調と…
其の二素材
其の三技法
加賀友禅の制作は、下絵・糸目糊置き・彩色・蒸し・水元・仕上げなど多くの工程からなる。最大の特徴は「手描き」による写実的な草花の表現で、職人が筆一本で花びらや葉の陰影・グラデーションを繊細に描き出す。なかでも葉の縁に虫が食ったような欠けを表現する「虫食い」は加賀友禅固有の技法であり、自然のはかなさと生…
其の四風土
石川県は日本海側特有の曇天と豊富な降雨・降雪に恵まれ、空気中の湿度が高い。この湿潤な気候は染料の発色を安定させ、糊の乾燥速度を適度に保つため、繊細な手描き染めの作業環境として適している。また、清冽な用水が金沢市内に張り巡らされており、染色後の「水元」(水洗い工程)に不可欠な良質な水を豊富に供給してい…





