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工芸 · No. 104

山中漆器

No. 104漆器

山中漆器

Yamanka Lacquerware

yamanaka lacquerware · 石川県

山中漆器は石川県加賀市山中温泉地区で作られる漆器で、精巧なろくろ挽き技術と優美な蒔絵・沈金装飾を特徴とする、日本有数の漆器産地の工芸品です。

産地
石川県
分類
漆器
素材
木 · 漆 · 金
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

山中漆器の起源は安土桃山時代にさかのぼるとされ、越前などから木地師が山中の地に移り住んだことで技術が根付いたと伝えられています。山中温泉の観光土産品としての需要が職人の技を磨き、江戸時代には地域産業として確立しました。明治以降は機械技術の導入と輸出産業化によって生産規模が拡大し、茶道具や椀類など幅広…

其の二素材

山中漆器の木地には、主にケヤキ・トチ・ミズメザクラなどの広葉樹が用いられます。これらは木目の美しさや適度な硬さ・加工性の高さから選ばれ、産地周辺の山林や国内各地から調達されます。塗料には天然の漆(ウルシノキの樹液)が使われ、下地から仕上げまで丁寧に重ねられます。蒔絵には金・銀の粉末、沈金には鑿と金箔…

其の三技法

山中漆器最大の特徴は「木地の山中」と称されるほど高度なろくろ木地挽き技術にあります。職人はろくろを足で操りながら鑿を使い、薄く均一な器壁を挽き出す「薄挽き」を得意とします。木地が完成すると、下地塗り・中塗り・上塗りと漆を幾重にも重ねる「塗り」の工程へ移ります。加飾には、漆面に文様を彫って金箔を埋める…

其の四風土

山中温泉地区は山間部に位置し、冬季の豊富な積雪と高い湿度が漆の乾燥・硬化(酵素反応)に適した環境を提供します。また豊かな森林資源が良質な木地材の調達を支え、産地の発展を気候・地理両面から後押ししてきました。