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工芸 · No. 102

高岡漆器

No. 102漆器

高岡漆器

Takaoka Lacquerware

takaoka lacquerware · 富山県

高岡漆器は富山県高岡市で生産される漆器で、彫刻塗・勇助塗・青貝塗など独自の技法を持つ、加賀藩政期に発展した伝統工芸品。

産地
富山県
分類
漆器
素材
漆 · 木 · 貝殻
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

高岡漆器の起源は、江戸時代初期に加賀藩主・前田利長が高岡城を築いた際、城下町の産業振興のために職人を招いたことに遡るとされる。当初は武具や調度品への漆塗りが中心であったが、やがて一般向けの生活工芸品へと広がり、独自の技法が次々と生み出された。なかでも「勇助塗」は高岡独自の装飾技法として知られ、漆面に…

其の二素材

貝殻砥粉油絵具

高岡漆器に使用される主な素地は木材で、ケヤキやヒノキなどが用いられる。漆は国産漆が理想とされるが、現在は輸入漆も広く活用される。装飾素材として、アワビや夜光貝などの貝殻を薄く切り出した「青貝(螺鈿)」が代表的な装飾材料として使われる。また「勇助塗」では油絵具を用いるなど、一般の漆器には見られない独特…

其の三技法

高岡漆器を代表する技法は大きく三つある。「彫刻塗」は木地に彫刻を施した後に漆を塗り重ね、立体的な文様を表現する技法。「勇助塗」は漆塗りの表面に油絵具で絵付けを行い、独特の絵画的表現を実現する高岡独自の技法。「青貝塗(螺鈿)」は貝殻を薄く研ぎ出して文様状に埋め込み、光の角度によって七色に輝く装飾効果を…

其の四風土

富山県は日本海側気候の影響を受け、冬季の高湿度・豊富な積雪という環境が漆の乾燥(酵素反応)に適した条件を生み出している。この高い湿度は漆を均一かつ美しく硬化させるうえで有利に働き、高岡の気候風土が漆器の品質を支えてきたといえる。