工芸 · No. 04

No. 04織物
奥会津昭和からむし織
Oku-Aizu Showa Karamushi-ori
oku aizu showa karamushi ori · 福島県
奥会津昭和からむし織は、福島県大沼郡昭和村で受け継がれてきた、からむし(苧麻)を素材とする伝統的な織物。清涼感のある薄手の布地と、手仕事による繊細な風合いが特徴。
- 産地
- 福島県
- 分類
- 織物
- 素材
- 麻
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
からむしは古来より日本各地で衣料用植物繊維として用いられてきたが、会津地方、とりわけ現在の昭和村周辺は有数の産地として長く知られてきた。村ではからむしの栽培から繊維の採取・精製、糸づくり、そして織りに至る一連の工程が地域ぐるみで継承されており、厳しい山間の環境の中で農業と一体となった生業として根付い…
其の二素材
主原料は、昭和村内で栽培されるからむし(苧麻/Boehmeria nivea)の茎から採取した靱皮繊維。からむしは多年草で、夏に刈り取った茎の皮を剥ぎ、水に浸して柔らかくしたのち、手で丁寧に繊維を引き出す「苧引き(おひき)」という工程を経て素材が得られる。昭和村産のからむし繊維は光沢があり、引張強度…
其の三技法
制作工程はからむしの栽培から始まり、苧引き・糸績み(いとうみ)・整経・機織りまで、すべての工程が手作業で行われる。糸績みでは引き出した繊維を指先で縒り合わせながら長い糸へとつなぎ、均一な細さに整える高度な技術が求められる。織りには主に高機(たかはた)が用いられ、平織りや絣(かすり)などの技法で緻密な…
其の四風土
昭和村は奥会津の山間部に位置し、冬は豪雪、夏は高温多湿となる内陸性気候を持つ。この湿潤な夏の気候がからむしの生育を促し、良質な繊維の収穫を可能にしている。また、清冽な山の水は繊維の精製・染色工程にも欠かせない資源となっている。



