工芸 · No. 180

No. 180和紙
内山紙
Uchiyama Paper
uchiyama paper · 長野県
内山紙は長野県飯山市を中心とする北信濃地域で生産される手漉き和紙で、厳しい寒冷な気候のもと丁寧に漉き上げられる強靭さと美しさを兼ね備えた紙として知られる。
- 産地
- 長野県
- 分類
- 和紙
- 素材
- 和紙 · 楮 · トロロアオイ
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
内山紙の生産は、北信濃の厳しい冬の農閑期に農家の副業として始まったとされる。江戸時代には地域の産業として定着し、良質な楮(こうぞ)と豊富な雪解け水を活かした手漉きの技術が発展した。生産された紙は「内山紙」の名で広く流通し、障子紙や書道用紙として高い評価を得てきた。明治以降は機械製紙の普及により手漉き…
其の二素材
内山紙の主原料は楮(こうぞ)である。長野県北部の山間地で栽培・採取された楮の靭皮繊維を使用することが多く、繊維が長く丈夫なため、仕上がりの紙に優れた強度と柔軟性をもたらす。紙を漉く際に使用する水は、北アルプスや妙高山系に由来する清冽な雪解け水が用いられ、不純物が少なく紙の白さと透明感を引き出す。また…
其の三技法
内山紙の製造は、楮の皮を煮て柔らかくし、不純物を丁寧に取り除く「皮剥ぎ・煮熟・塵取り」の工程から始まる。その後、繊維をよく叩いてほぐす「叩解」を経て紙料を作る。紙漉きは「流し漉き」の技法で行われ、簀桁(すけた)を使って繊維を均一に広げながら一枚ずつ丁寧に漉く。漉き上げた紙は重ねて圧搾し水を切った後、…
其の四風土
長野県北部の飯山周辺は日本有数の豪雪地帯であり、冬季の厳しい寒さと大量の雪が内山紙の品質を支えている。清冽な雪解け水は紙の白さを引き出し、低温環境は雑菌の繁殖を抑えて高品質な紙漉きを可能にする。また農閑期の冬に作業が集中するという生産サイクルも、この気候風土から生まれたものである。
長野県の他の工芸品

長野県 · 金工品
信州打刃物
Shinshu Forged Blades
長野県 · 金工品

長野県 · 織物
信州紬
Shinshu Tsumugi
長野県 · 織物

長野県 · 木工品・竹工品
南木曽ろくろ細工
Nagiso Rokuro Zaiku (Nagiso Woodturning)
長野県 · 木工品・竹工品

長野県 · 漆器
木曽漆器
Kiso Lacquerware
長野県 · 漆器

長野県 · 木工品・竹工品
松本家具
Matsumoto Furniture
長野県 · 木工品・竹工品

長野県 · 仏壇・仏具
飯山仏壇
Iiyama Butsudan (Iiyama Buddhist Altars)
長野県 · 仏壇・仏具