工芸 · No. 155

No. 155金工品
信州打刃物
Shinshu Forged Blades
shinshu forged blades · 長野県
信州打刃物は、長野県で受け継がれてきた鍛造刃物の総称。農林業や生活に根ざした多様な刃物を、伝統的な鍛冶技術で仕上げることが特徴。
- 産地
- 長野県
- 分類
- 金工品
- 素材
- 鉄 · 鋼
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
信州(現在の長野県)における鍛冶の起源は中世にさかのぼるとされ、武田氏など戦国大名の勢力圏に置かれた信州では、農具・武具の需要を背景に鍛冶技術が育まれた。江戸時代に入ると、参勤交代や街道整備による交通網の発展が信州各地の市場へのアクセスを広げ、農業・林業・養蚕など地場産業向けの刃物需要が拡大した。各…
其の二素材
鉄鋼
信州打刃物には、主に鋼(はがね)と軟鉄が用いられる。刃の部分には切れ味と硬度に優れた炭素鋼が使われ、刃以外の本体部分には粘り強く折れにくい軟鉄を組み合わせる「割込み(合わせ)」構造が基本となっている。使用する鋼の種類は刃物の用途によって選別され、包丁には食材に合わせた鋼、ナタや鎌には耐久性を重視した…
其の三技法
信州打刃物の製造は、鍛造(たんぞう)を中心とした一連の手仕事によって進められる。まず鋼と軟鉄を高温で加熱し、ハンマーで何度も打ち延ばすことで金属の組織を緻密にし、強靭な刃を形成する「鍛錬」が行われる。次に形を整える「成形」を経て、焼き入れ(急冷による硬化)と焼き戻し(靭性回復のための再加熱)によって…
其の四風土
長野県は内陸性気候で寒暖差が大きく、冬季の厳しい寒さが熱処理(焼き入れ)の精度に好影響を与えるともいわれる。また、山林資源が豊富な土地柄が林業・農業向けの多様な刃物需要を生み出し、打刃物文化の発展を支えてきた。
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