工芸 · No. 14

No. 14織物
小千谷紬
Ojiya Tsumugi
ojiya tsumugi · 新潟県
小千谷紬は新潟県小千谷市を中心に生産される絹織物で、手紡ぎの真綿糸を用いた素朴な風合いと、丈夫で温かみのある質感が特徴の伝統的工芸品。
- 産地
- 新潟県
- 分類
- 織物
- 素材
- 絹
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
小千谷市を含む越後地方は、古くから麻織物の産地として知られており、その高度な織物技術の蓄積が絹織物である紬の生産へと発展する土台となった。小千谷紬は、養蚕で生まれたくず繭や玉繭から手で引いた真綿糸を素材とし、長い歳月をかけて地域の織物文化の中で育まれてきた。江戸時代には越後縮など絹・麻の高級織物が幕…
其の二素材
小千谷紬の主原料は絹糸、とりわけ真綿から手で引き出した手紡ぎ糸である。真綿は、養蚕で生まれたくず繭・玉繭などを煮てやわらかく解きほぐしたものを指し、機械紡績糸にはない自然なふしや太細のムラが生まれる。この不均一さこそが紬特有の素朴な表情をつくり出す。糸の生産には熟練した手仕事が不可欠で、繊維の長さや…
其の三技法
小千谷紬の製作工程は、真綿作り・手紡ぎ・染色・整経・製織という流れで進む。真綿はくず繭を煮て引き伸ばし、職人が指先で糸を紡ぎ出す。この手紡ぎ工程によって生まれる糸の「ふし(節)」が、布地に独特の表情を与える。染色には草木染めや化学染料が用いられ、落ち着いた色合いが多い。整経後、腰機(こしばた)や高機…
其の四風土
新潟県小千谷市は日本有数の豪雪地帯に位置しており、冬季の豊富な雪が「雪さらし」という天然漂白の技法を生んだ。また、山間部の清冽な水と高湿度の環境が糸の手紡ぎや織りの作業に適し、繊細な絹織物の生産を支えてきた。





