CraftTripつくる旅

工芸 · No. 52

浪華本染め

No. 52染色品

浪華本染め

Naniwa Hon-zome

naniwa hon zome · 大阪府

浪華本染めは、大阪府で受け継がれてきた染色工芸品。精緻な型染めや手描き染めを特徴とし、鮮やかな発色と堅牢な染色が高く評価されている。

産地
大阪府
分類
染色品
素材
絹 · 綿 · 藍
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

浪華本染めは、江戸時代に商都として栄えた大坂(現・大阪)において、呉服業や染物業が集積するなかで発展した染色技術を母体としている。上方文化の中心地として栄えた大阪では、豊かな町人文化を背景に、着物や帯、のれんなどの染め物に対する旺盛な需要が生まれ、染色技術の洗練が促された。明治以降、化学染料の普及や…

其の二素材

主原料は絹や木綿などの天然繊維布地で、用途に応じて素材が選ばれる。染料は従来の植物性・動物性天然染料に加え、品質管理された化学染料も用いられるが、発色の豊かさと堅牢性を重視した素材選びが行われる。防染に使われる糊は、もち米を主成分とした「防染糊(ふせんのり)」が代表的で、精密な模様を表現するために欠…

其の三技法

浪華本染めの主要な技法として、型染めと手描き友禅の二系統がある。型染めでは、和紙を柿渋で貼り合わせた型紙に精緻な文様を彫り、布に防染糊を置いて染め分ける。手描き染めでは、糸目糊で輪郭線を引いた後、筆を用いて一色ずつ色差しし、重ねと暈しで立体感を表現する。染色後は蒸し・水洗い(水元)により発色と糊の除…

其の四風土

大阪は温暖湿潤な気候に属し、染色に適した水資源に恵まれてきた。かつては淀川水系の豊富な軟水が染め物の品質を支え、湿度の高い気候が糊の扱いや乾燥管理に適した環境を提供してきた。