工芸 · No. 13

No. 13織物
小千谷縮
Ojiya Chijimi
ojiya chijimi · 新潟県
新潟県小千谷市で生産される麻織物。独特のシボ(凹凸)をもつ涼感あふれる夏用布地で、雪さらしによる白さと繊細な手績み・手織りの技法で知られる。
- 産地
- 新潟県
- 分類
- 織物
- 素材
- 麻
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
小千谷縮の起源は江戸時代初期にさかのぼる。越後地方ではそれ以前から麻布(越後布)の生産が盛んであったが、縮独特のシボを生み出す技法は江戸時代に堀次郎将俊によって改良・確立されたと伝えられている。雪深い越後の冬に農家の副業として広まり、やがて全国的に珍重される高級夏物布地となった。江戸時代中期には幕府…
其の二素材
主原料は苧麻(ちょま/からむし)の繊維で、主に福島県昭和村など国内産地から調達される。苧麻は植物の靭皮繊維で、引張強度が高く吸湿・速乾性に優れるため夏用織物に最適とされる。繊維は細く裂いたのち熟練した職人が手指で撚り合わせる「手績み」によって糸に仕上げられる。この手績み糸は市販の苧麻糸に比べて細く均…
其の三技法
小千谷縮の製作は「手績み」「絣括り」「手織り」「湯もみ・足踏み」「雪さらし」という一連の工程からなる。まず苧麻の繊維を細く裂き、湿らせた指先で撚り継いで糸を作る手績みが行われる。絣模様を出す場合は糸を染色前に括って防染する「絣括り」を施す。織りは高機(たかばた)を用いた手織りで、緯糸に強い撚りをかけ…
其の四風土
新潟県中越地方の小千谷は日本有数の豪雪地帯であり、この厳しい冬の気候が工芸品の発展に深く関わっている。長い冬の間、農家が副業として手績みや機織りを行う環境が技術の継承を支え、また豊富な積雪は「雪さらし」という独自の漂白技法を可能にし、布地の白さと清潔感を高めてきた。





