工芸 · No. 99

No. 99漆器
村上木彫堆朱
Murakami Kibori Tsuishu (Murakami Wood-Carved Cinnabar Lacquerware)
murakami kibori tsuishu · 新潟県
新潟県村上市で生産される漆器。木地に直接彫刻を施した後、朱漆を塗り重ねる独自技法が特徴で、鮮やかな朱色と精緻な彫り模様が美しい。
- 産地
- 新潟県
- 分類
- 漆器
- 素材
- 木 · 漆
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
村上の漆工芸は、城下町として栄えた村上藩の時代にその礎が築かれた。藩政期には武家文化の需要を背景に漆器づくりが奨励され、地域の職人たちが独自の技術を磨いてきた。一般的な「堆朱」が漆を何層も塗り重ねてから彫刻する技法であるのに対し、村上では木地そのものに彫刻を施してから朱漆を塗るという独自の方法が確立…
其の二素材
其の三技法
最大の特徴は、漆を塗り重ねてから彫る一般的な堆朱とは逆に、まず木地に直接彫刻を施す点にある。職人は鑿(のみ)や彫刻刀を駆使し、草花・鳥獣・幾何学模様などを木地に浮き彫りにする。彫刻が完成した後、下塗り・中塗り・上塗りと段階的に朱漆を丁寧に塗り重ね、各工程の間に十分な乾燥時間を設ける。最終的に磨きをか…
其の四風土
村上市は日本海側に位置し、冬季の高湿度・豊富な降雪をもたらす気候が漆の乾燥(酸化重合)に適した環境を生み出している。この湿潤な気候は漆塗りの工程に不可欠であり、地域の風土が工芸の発展を自然に後押ししてきた。





