工芸 · No. 134

No. 134木工品・竹工品
京指物
Kyo Sashimono
kyo sashimono · 京都府
京指物は京都府で作られる伝統的な木工品で、釘や金具をほとんど使わず木材を精密に組み合わせる指物技術により、上品で繊細な家具・調度品を生み出すことを特徴とする。
- 産地
- 京都府
- 分類
- 木工品・竹工品
- 素材
- 木
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
京指物の起源は、平安京遷都以降に宮廷文化が栄えた京都にさかのぼる。貴族の調度品や寺社の什器を作る職人が都に集い、高度な木工技術が育まれた。室町時代には茶の湯の普及とともに茶道具箱や棚などの需要が高まり、指物師の技が一層洗練された。江戸時代には町人文化の隆盛により、より広い階層に向けた家具・小道具の生…
其の二素材
主な素材には、キリ(桐)、スギ(杉)、ヒノキ(檜)、ケヤキ(欅)などが用いられる。桐は軽くて湿度調整に優れ、箱や引き出しに重宝される。檜や杉は香りと耐久性を持ち、棚や台などの構造材に適している。欅は木目の美しさから意匠性を求める部材に多く使われる。素材は長期間乾燥・養生させることで変形や割れを防ぎ、…
其の三技法
京指物最大の特徴は、釘や接着剤に頼らず、木材を精密に削り出して噛み合わせる「仕口(しぐち)」や「継手(つぎて)」と呼ばれる組み手技法にある。鑿(のみ)・鉋(かんな)・鋸(のこぎり)などの手工具を駆使し、ミリ以下の精度で部材を加工する。組み上がった木地には、漆仕上げや蝋引きなど素材の美しさを引き立てる…
其の四風土
京都盆地は夏の高温多湿・冬の乾燥という寒暖差の激しい気候をもつ。この環境が木材の乾燥・収縮の挙動を熟知する必要性を生み出し、釘に頼らない精密な組み手技法の発達を促した。また、四季の豊かな自然が木目や素材美を重視する審美観を育んだ。
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