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工芸 · No. 56

京くみひも

No. 56その他の繊維製品

京くみひも

Kyo Kumihimo

kyo kumihimo · 京都府

京くみひもは、京都府で生産される伝統的な組紐工芸品。絹糸を精緻に組み上げた美しい文様と色彩が特徴で、帯締めや装身具として広く用いられる。

産地
京都府
分類
その他の繊維製品
素材
絹 · 金 · 銀
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

組紐の歴史は古く、日本に仏教や大陸文化が伝わった飛鳥・奈良時代にまで遡る。当初は仏具や経典の装飾、貴族の衣装の紐として用いられ、平安時代の宮廷文化の中で洗練された色彩感覚と技術が磨かれた。武家社会が台頭した中世には、甲冑の威毛(おどし)や太刀の下緒として重要な役割を担い、武具に不可欠な素材となった。…

其の二素材

京くみひもの主要素材は絹糸であり、光沢と柔軟性に優れた高品質な生糸が用いられる。京都をはじめ国内各地の養蚕地から調達された絹糸は、染色工程で深みのある色合いに仕上げられる。草木染めや化学染料を用いた精緻な先染め技術により、複雑な文様表現が可能となる。絹以外にも、金糸・銀糸などの箔糸を組み合わせること…

其の三技法

京くみひもの製作技法は、主に「丸台」「角台」「綾竹台」「高台」などの組台を用いた手組みによる。多数の糸巻き(玉)に巻いた絹糸を組台の上で交差・組み合わせることで、立体的かつ規則的な文様を作り出す。代表的な組み方には、丸組・平組・角組があり、それぞれ断面形状や用途が異なる。帯締めには平組や丸組が多く用…

其の四風土

京都盆地の高温多湿な夏は絹糸の扱いに適した湿度環境をもたらし、西陣をはじめとする絹織物産業の集積と相まって、高品質な染め糸の安定供給を可能にしてきた。