CraftTripつくる旅

工芸 · No. 22

弓浜絣

No. 22織物

弓浜絣

Yumihama Kasuri

yumihama kasuri · 鳥取県

弓浜絣は鳥取県の弓ヶ浜半島を中心に生産される木綿絣で、白地に藍色の緻密な絵絣模様が特徴の伝統織物。

産地
鳥取県
分類
織物
素材
綿 · 藍
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

弓浜絣は、鳥取県西部の弓ヶ浜半島一帯で発展した木綿絣である。江戸時代後期、この地域では綿花の栽培が盛んに行われており、農家の副業として綿織物の生産が広まっていった。やがて藍染めによる絣技術が取り入れられ、精緻な絵絣を特徴とする独自のスタイルが確立された。明治から大正期にかけて生産は最盛期を迎え、農家…

其の二素材

弓浜絣の主原料は綿糸である。かつては弓ヶ浜半島で栽培された地元産の綿花が使われていたが、現在は品質の安定した国内外産の綿糸が用いられている。染料には伝統的に天然藍が使われてきたが、現在は化学藍との併用も見られる。白地に映える濃い藍色の発色と、柔らかく肌触りのよい綿素材の風合いが、弓浜絣の品質を支える…

其の三技法

弓浜絣の製作において最も重要な工程は「絣括り(かすりくくり)」と呼ばれる防染技法である。図案に合わせて経糸・緯糸の染まる部分と染まらない部分を計算し、木綿糸で細かく括ったうえで藍染めを行う。染め上がった糸の括りを解くと白い絣目が現れ、これを丁寧に整経・整緯して機に掛ける。織りは主に高機(たかはた)を…

其の四風土

弓ヶ浜半島は日本海に面した砂丘地帯で、かつて綿花栽培に適した砂地土壌と温暖な気候に恵まれていた。この自然環境が良質な綿の産地を育み、絣織物文化の土台を形成した。