CraftTripつくる旅

工芸 · No. 65

常滑焼

No. 65陶磁器

常滑焼

Tokoname Ware

tokoname ware · 愛知県

常滑焼は愛知県常滑市を中心に生産される陶磁器で、日本六古窯の一つに数えられる。朱泥急須に代表される赤褐色の土肌と、無釉焼締めの素朴な風合いが最大の特徴。

産地
愛知県
分類
陶磁器
素材
陶土 · 磁土
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

常滑焼の起源は平安時代末期にさかのぼり、日本六古窯の中でも最大規模の産地として知られる。中世には大型の甕や壺などの日用品が盛んに焼かれ、海路を通じて東日本各地へと流通した。近世に入ると、中国・宜興の朱泥陶器の影響を受け、鉄分を豊富に含む地元の陶土を用いた朱泥急須の製作が発展。江戸時代後期には急須づく…

其の二素材

常滑焼の最大の特徴は、知多半島一帯で採取される鉄分を多く含む赤褐色の陶土(朱泥土)にある。この土は焼成時に酸化鉄が発色し、独特の朱赤色を生み出す。粒子が緻密で吸水性が低く、急須に使うと茶の渋みを和らげ、茶の味を引き立てるといわれる。また、無釉のまま高温で焼き締めることで、土本来の質感と耐久性を発揮す…

其の三技法

常滑焼の製作工程は、土の精製から始まり、轆轤(ろくろ)成形・手びねり・型打ちなど用途に応じた成形技法が用いられる。朱泥急須の制作では、胴・蓋・注ぎ口・取っ手をそれぞれ個別に成形し、丁寧に接合する高度な技術が求められる。表面には布やヘラで整える「なでつけ」と呼ばれる仕上げが施され、きめ細やかな肌合いを…

其の四風土

知多半島は温暖な気候と豊富な降水量に恵まれ、古くから陶土の採掘と窯業に適した環境を提供してきた。半島沿岸の海路は原料や製品の流通を支え、産地の発展を促した。