工芸 · No. 140

No. 140木工品・竹工品
高山茶筌
Takayama Chasen (Tea Whisks)
takayama chasen · 奈良県
奈良県生駒市高山町で作られる茶道用の竹製茶筌。国内生産のほぼ全量を占める産地として知られ、精緻な穂先の加工が最大の特徴。
- 産地
- 奈良県
- 分類
- 木工品・竹工品
- 素材
- 竹
- 指定
- 国指定伝統工芸品
其の一歴史
高山茶筌の起源は室町時代にさかのぼるとされ、当時の高山城主であった竹田氏が茶の湯の隆盛とともに茶筌の製作を家臣たちに奨励したことが始まりと伝えられている。茶道の普及とともに需要が高まり、高山町は茶筌の一大産地として発展した。江戸時代には諸大名への献上品としても珍重され、技術と名声がさらに高まった。明…
其の二素材
主な素材は、奈良県内および国内各地で産出される真竹(マダケ)や淡竹(ハチク)などの良質な竹である。茶筌に適した竹は、肉厚で繊維が緻密なものが好まれ、秋から冬にかけて伐採された竹が油分が少なく割れにくいとされる。伐採後は十分に乾燥・枯らし処理を施し、竹の収縮や変形を防いでから加工に入る。近年は国産竹材…
其の三技法
茶筌の製作は、竹の選別・乾燥から始まり、外皮の削り出し、胴部の成形、穂先の割り込みと細割り、内穂と外穂の仕上げ、そして穂先を束ねる糸掛けまで、すべて職人の手仕事で進められる。特に難度が高いのが「穂割り」の工程で、専用の小刀を使って竹を均一に細かく裂き、数十本から百本以上の穂先を作り出す。穂先は内穂(…
其の四風土
奈良県生駒山西麓に位置する高山町は、内陸性の気候で湿度変化が大きい地域である。竹材の乾燥・保管に適した環境が整っており、繊細な穂先加工に必要な竹の安定した品質確保に地域の気候風土が寄与してきたと考えられる。

