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工芸 · No. 223

甲州印伝

No. 223その他の工芸品

甲州印伝

Koshu Inden

koshu inden · 山梨県

甲州印伝は山梨県甲府市を中心に作られる鹿革工芸品で、漆で施された独特の模様が特徴の伝統的な革細工である。

産地
山梨県
分類
その他の工芸品
素材
革 · 漆
指定
国指定伝統工芸品

其の一歴史

甲州印伝の起源は江戸時代初期にさかのぼるとされ、甲府を拠点とする職人たちによって技術が育まれた。「印伝」という名称は、インド(印度)から渡来した革細工の技術に由来するとも伝えられ、異国の技法が日本の風土に根付いて独自の発展を遂げたとされる。甲府城下では武具や小道具に革細工が用いられ、武士や庶民双方に…

其の二素材

主な素材は鹿の革(鹿革)で、その薄さと柔軟性、そして耐久性の高さが工芸品に適した素材として古くから重用されてきた。鹿革は繊維が細かく均一であるため、漆をのせる下地として優れた特性を持つ。漆は国産の本漆が使用され、色漆や黒漆など用途に応じて使い分けられる。革の染色には草木染めや化学染料が用いられ、鮮や…

其の三技法

甲州印伝の最大の特徴は、鹿革の表面に型紙を用いて漆で文様を施す「型付け」の技法にある。職人はまず革を丁寧になめし、下染めを施した後、紋様が彫られた型紙を革に当てて漆を丁寧に刷り込んでいく。この際、漆の厚みや伸ばし方が仕上がりの風合いを大きく左右するため、熟練した手加減が求められる。代表的な文様には「…

其の四風土

山梨県は内陸性気候で湿度が比較的低く、革や漆を扱う工芸に適した環境が整っている。また、富士山麓をはじめとする山間部の豊かな自然が、かつての鹿革の原料供給を支え、産地形成に貢献したと考えられている。